有家町には多数のキリシタン墓碑が発見されており、中須川の下前田は、昔の教会とセミナリヨ跡と推定されているところである。ここの指定墓碑は2基。うち1基は花十字紋入り方柱形柱状伏碑で、背面中央に方形のくぼみをつけ、その中に花十字紋をいっぱいに浮彫りしている。明治35(1902)年、森豊造氏が発見し、県下キリシタン墓碑発見の端緒となった記念すべき墓石である。他の1基はカルワリオ十字紋(「干」字状の十字文)入り五角柱形柱状伏碑で、正面軸部にカルワリオ十字紋を平彫りしてある。 大きな地図で見る